2枚替えと布陣変更。攻撃的な姿勢を見せたが…
一歩も引かなかった。27日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)、1-2のスコアで迎えた対レアル・マドリー戦の60分。ペーター・ボス監督は、2人の選手を同時に投入した。
左SBのジェレミー・トルヤンに代わって、マフムド・ダフート。1ボランチのヌリ・シャヒンに代わって、ユリアン・ヴァイグル。この選手交代に伴って、ボルシア・ドルトムントの布陣は[4-3-3]から[3-6-1]に移行した。
ウカシュ・ピシュチェク、エメル・トプラク、ソクラティスの3バック。左右両ウイングのマキシミリアン・フィリップとアンドリー・ヤルモレンコは、少し下がってウィングバックのようなポジションを取った。中盤はヴァイグル、ダフート、ゴンサロ・カストロ、マリオ・ゲッツェの4人で構成。そして1トップに、ピエール=エメリク・オーバメヤンだ。ボス監督は、4枚のDFのうち1枚を削って中盤にダフートを加え、中央の人数を厚くした。
指揮官はさらに人数を前にかけ、攻撃的な姿勢を取った。スコアは1-2という状況で、1点を追わなくてはならないのであれば、当然のことなのかもしれない。しかし相手は昨季のCL王者。個々のクオリティは欧州トップクラスだ。確かに前半はガレス・ベイルの1点で済んでいる。ダニ・カルバハルやクリスティアーノ・ロナウドが決定機を外すなど、マドリーは本来の調子ではなかったかもしれない。ドルトムントにとってチャンスだった。
しかし50分、後半立ち上がりという勝負どころで、C・ロナウドがきっちり2点目を決めてくるなど、彼らは腐っても“エル・ブランコ”だった。54分にオーバメヤンが1点を返した後に、ボス監督が選んだ布陣は、少なくともトーマス・トゥヘル前監督時代には見られなかった冒険的なスタイル。トゥヘルであれば、同じ3バックでもウィングバックを最終ラインに吸収した5バック気味で、カウンターを狙っただろう。