なんとか9大会連続のW杯本大会出場を決めるも…
奇跡というよりは喜劇だった。だが、だれも笑うことはできなかった。
韓国は5日(現地時間)、ウズベキスタン・タシケントで行われた2018FIFAワールドカップ・アジア最終予選最終戦、ウズベキスタンとの大一番を0-0と引き分けた。韓国は引き分けの場合、シリアが引き分け以下となるとW杯進出が決まる状況であったが、シリアがイランに2-2と引き分けたため、試合終了から3分後、ワールドカップ本大会出場が決まった。
この試合にかける韓国の思いは本当に強かった。5日の午後、ウズベキスタンにいる韓国人ジャーナリストたちからインスタントメッセンジャーで連絡が続々とあった。「スタジアムのインターネット状況がどうしようもないから写真を韓国でどうにかしてくれ」とのことだった。
3万4千人の観客が入ることができるスタジアム。しかしまだ通信技術が導入されておらず、スピードを命とするジャーナリストたちにはそれこそ困難な状況だった。試合の時間が近づくほどテキストメッセージの送信に要する時間も長くなり、結局キックオフ時には完全に途切れてしまったが、速報を届けようとしていた韓国メディアが昨日の試合に注いでいた関心は並大抵のものではなかった。
試合のほうは決して満面の笑みを浮かべられる出来ではなかった。最悪の形ではなかったことにとりあえず安堵としたというのが正解であろう。
たしかに1986年メキシコ大会から始まったワールドカップ本大会連続出場記録は9に伸ばすことができた。とはいえ、先ほども述べたように、試合内容に関しては決して満足のいく試合ではなかった。