重要なテーマとなる、大量召集FW陣の起用法
6大会連続の世界切符獲得をホーム・埼玉スタジアムで決められるのか…。8月31日の2018年ロシアワールドカップアジア最終予選の大一番・オーストラリア戦はまさにそれが全てと言っていい運命の一戦だ。
8試合終了時点で2位につけていたサウジアラビアが29日のアウェイUAE戦を1-2で落としたことで、日本はこの決戦に勝てなかったとしても2位以内の可能性は残る。
だがヴァイッド・ハリルホジッチ監督が「我々の状況は変わらないし、決意も変わらない。イラク戦(テヘラン)で収められなかった勝利を明日収めたい」と語気を強めた通り、ホーム最終戦は白星を狙うしかないだろう。となると、昨年10月のアウェイ戦(メルボルン)とは違う試合を見せなければならない。
振り返って見ると、前回対戦での日本は超守備的にも見える戦術を採った。本田圭佑(パチューカ)のタテパスに走り込んだ原口元気(ヘルタ)が早い時間帯に先制したものの、後半頭にPKで失点。
その後は必死にゴールを死守する展開だった。香川真司(ドルトムント)が「カウンターから2~3本のチャンスを作った以外はゴールへの道筋を見つけられなかった」と失望感を露わにした通りだった。
しかし、今回は「自分たちがポゼッションしたい」と吉田麻也(サウサンプトン)が話した通り、自らアクションを起こして主導権を握る展開が理想的。大量招集されたFW陣をどう活用するかは1つの重要なテーマになってくる。
試合前夜にアジアサッカー連盟(AFC)が公式サイトで発表したリストによれば、植田直通(鹿島)、三浦弦太(G大阪)、小林祐希(ヘーレンフェーン)、武藤嘉紀(マインツ)が登録メンバーから外れている。試合開始90分前まで変更可能ではあるが、これまではアクシデントで直前に入れ替わる程度であり、この通りで本番に突入するだろう。
となると、本番に挑むFWは8人。最近の流れを踏まえると、1トップ・大迫勇也(ケルン)、右FW久保裕也(ヘント)、左FWは原口元気(ヘルタ)が先発常連組である。が、大迫はケガ明け、久保はリーグ5試合無得点と懸念材料を抱えている。
原口に至っては、リーグ2戦合計46分間の出場。最終予選4戦連続ゴールという輝かしい実績もここへきてかすみがちだ。