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スポーツMBA Essenceついに始動。早稲田大学で開講、プロ人材育成を目指す

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原田宗彦教授
早稲田大学スポーツ科学学術院の原田宗彦教授【写真:編集部】

 スポーツ×ビジネスの分野で力を発揮できる人材を育成する――。

 8月28日、早稲田大学が新たな試みを開始した。この日開催されたのは「スポーツMBA Essence」の第一回の導入講義。早稲田大学スポーツ科学学術院と早稲田大学ビジネススクールが共同開講するもので、2020年の東京五輪開催を経て、2025年には15兆2000億円へ拡大するといわれるスポーツビジネスについて、マネジメントに関する知識を必要とする社会人向けの教育プログラムだ。

 Jリーグの理事であり、プログラムリーダーを務める早稲田大学スポーツ科学学術院の原田宗彦教授は「今やメジャーリーグベースボールでは、プロスポーツの器を使いながら、アクセラレータープログラムとして、スポーツテクノロジーやエンターテイメントのベンチャーに投資し、ビジネスを育てるインキュベーション事業を展開している。スポーツの世界が我々の知識を越える勢いで進化している今、それに対応するには、MBAやFIFAマスターのカリキュラムを参考に、ビジネススクールと連動しながら、実社会のスポーツマネジメントを体得していく必要がある」と開講に至った背景を話した。

 講師は、早稲田の教授陣に加え、多様な分野のビジネスやスポーツマネジメントのコンサルティング経験を持つ専門家が担当する。

 今回、8月末から週一回、全25回のプログラムに参加するのは審査を通過した33名。大手企業社員、メディア関係者、元プロ野球選手など、あらゆる業界から実務経験のある20代後半から40代後半が中心に集った。女性も10名ほど参加する。

 彼らはスポーツビジネスに関わる知識を会得し、関連団体などへ再就職することを目的に集まったわけではない。原田教授は「我々は知識体系を提供しますが、ここに集まった人たちがネットワークを作り、集まった人たち同士で新たなビジネスを生んでもらえればいいと思っています。多様な背景を持つ受講生による、緩やかなネットワークだからこそ革新的なアイデアは生まれる。そこに注目しています」と狙いを話す。

 プログラムは受講生のディスカッションやグループプレゼンを中心に進める予定で、毎回の講義後には親睦会の時間を設けて参加者同士の交流を促しながら、知識やノウハウや人の繋がりをもった、本物のスポーツビジネスパーソンの養成を目指すという。

「日本にはまだまだスポーツビジネスに関われる人材が少ない。あらゆる競技団体においてスポーツビジネスによって産業化を進めることができる人材が増えれば、日本のスポーツ産業のパイはもっと広がると思います」(原田教授)

 第一回の講義では早速受講者から質問が出るなど熱を帯びている。期待値は高く、すでに第二期の準備も進んでいる。

(取材・文:フットボールチャンネル編集部)

【了】

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