1年目は想定外の失態。2年目こそリベンジを
2年目のシーズンを迎えるマンチェスター・シティで、ペップ・グアルディオラ監督の周辺は慌ただしく動いている。
イングランドでのデビューシーズンは無冠。欧州のトップクラブの監督になってからの計8年間で、国内リーグ戦3位以下で終えたのが最初のことであれば、チャンピオンズリーグで準々決勝に進まなかったのも初めての経験だった(バルセロナとバイエルン・ミュンヘン時代は優勝2回、セミファイナル進出5回)。
現役時代は優秀な選手だったが、指導者としてはそのさらに上をいく抜群の経歴を持つだけに、FAカップとリーグカップという国内カップ戦のタイトルさえ逃す失態はアンシンカブル、つまりまるで想定外の展開だった。
グアルディオラ監督就任はシティ関係者の誰もが望んだアポイントメントだったが、群雄割拠のプレミアリーグとはいえ、2年連続の失態は決して許されない。またそうなった際には、プライドの高い本人も辞意を固める可能性もある。
それだけに、彼を連れてきたフロントも必死だ。少しでも新シーズンの成功の確度を高めようと、クラブは早い段階から移籍市場で精力的に立ち回っており、シティの最終戦終了後のわずか6日後、5月27日にモナコからプレーメーカーのベルナルド・シルバの獲得を発表。その数日後にはベンフィカの気鋭ゴールキーパー、エデルソンの移籍もまとめあげている。
ともにまだ22歳、23歳と若く、特に前者はインサイドハーフと2列目ならどこでもこなせる攻撃的MFで、昨季のCLでシティと対戦した際には、過去3シーズンの同僚であり今夏の移籍市場を賑わしているキリアン・ムバッペ以上の輝きを放っていたほどだ。