レアル・マドリー時代のダビド・マテオス【写真:Getty Images】
Jリーグクラブにとって今夏の“掘り出し物”となるかもしれない。
名門レアル・マドリーの下部組織で10年以上過ごし、現在はフリーとなっているスペイン人DFが日本への移籍を希望しているという。フリーのためもちろん移籍金(移籍元クラブとの契約解除に必要な違約金)はかからない。ゼロ円で獲得できるのだ。
その選手とはダビド・マテオス。名前に聞き覚えのある人は少ないかもしれない。それもそのはず。レアル・マドリーではトップチーム昇格こそ果たしたものの、公式戦は国内カップ戦とチャンピオンズリーグの2試合に出場したのみで、昇格した翌年にギリシャの強豪AEKアテネに期限付き移籍。その後、スペインのレアル・サラゴサ、ハンガリーのフェレンツバロシュ、アメリカのオーランド・シティとクラブを渡り歩き、今年3月にフリーとなっている。
現在マテオスは新たな所属先を探している最中だが、そこで目を付けたのが日本だ。実はAEKアテネ時代、現在FC東京に在籍しているオーストラリア人FWネイサン・バーンズと同僚だった。離れ離れになった今も、情報交換をする仲だという。
バーンズからJリーグの環境面の良さや過ごしやすさなど、日本の良い面を聞いたマテオスはJクラブ入りを熱望。日本以外にも世界中にネットワークを持つマネージメント・エージェント会社である株式会社Naocastle(本社:日本、代表取締役CEO:今矢直城)に直接コンタクトをとり、日本でプレーしたい意向を伝えたという。現在は獲得に手をあげるJクラブを待っている状態だ。
マテオスは身長191cmの大型センターバック。対人戦を得意とし、空中戦での強さも期待できる。またアメリカなどでプレーしていた経験があるため、英語でのコミュニケーションも問題ない。年俸も高くなく、フリー選手のためクラブの財政状況によっては条件面で交渉の余地もある。
レアル・マドリーでは満足な活躍を見せられなかったマテオスだが、その他のクラブではまずまずの実績を残している。J1昇格を目指すJ2クラブ、あるいは現在低迷しているが浮上のきっかけを掴みたいJ1クラブにとっては、貴重な戦力となりうる存在と言えるだろう。
マテオスはすぐにでも新天地に合流できるよう自主トレーニングでコンディションを維持している。果たして、今夏のJリーグ入りはあるだろうか。
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