ロシアのヴィタリー・ムトコ副首相【写真:Getty Images】
2014年ブラジル・ワールドカップ(W杯)に参加したロシア代表の選手23人にドーピングの疑いがかけられている一件について、ロシア側は強く否定している。ヴィタリー・ムトコ副首相によるコメントを25日付の英紙『ミラー』が伝えた。
世界反ドーピング機関(WADA)のリチャード・マクラーレン氏は昨年、ロシアで2011年から15年にかけて30種目1000人以上のスポーツ選手が不正なドーピングに関与していたという調査報告を行った。英紙『デイリー・メール』は、そのうち34人がサッカー選手であり、2014年W杯登録メンバーの23人も含まれると報じた。
だが、元ロシアサッカー連合会長であり同国スポーツ大臣も務めたムトコ副首相はこの疑惑を否定。「我々のサッカーについてドーピングの問題が起きたことはないし、今後も起きることはない。チームは毎試合終了後にドーピング検査を行っている」と主張した。
「ナンセンスなことが書かれている。わざわざ朝にイギリスの新聞を読む必要はない」とムトコ副首相は報道への不快感を見せている。
一方で国際サッカー連盟(FIFA)は、現時点ではあくまでも調査中であることを強調。「いわゆるマクラーレン・レポートにおけるサッカー選手の関与についてはまだ調査中だ。FIFAは特定の選手たちへの言及もしていない」とスポークスマンによるコメントが伝えられており、調査対象が14年W杯の代表メンバーであるかどうかも明言されてはいない。
ファビオ・カペッロ監督に率いられ2014年W杯に出場したロシア代表は、グループHで韓国、ベルギー、アルジェリアと対戦。2分け1敗のグループ3位で敗退する結果に終わっている。
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