序盤に衝撃の2失点。柴崎は2戦連続アシスト
底力を見せつけられた。
現地時間24日、スペイン2部の1部昇格プレーオフ決勝の2ndレグが行われ、柴崎岳を擁するテネリフェはヘタフェと対戦した。
ホームでの1stレグを1-0で制していたテネリフェは、悲願の1部昇格を成し遂げるべくアウェイに乗り込んだ。しかし、序盤から厳しい現実を突きつけられる。
9分、コーナーキックのこぼれ球をアレハンドロ・ファウリンに押し込まれて先制を許すと、続く12分にも左サイドを崩されてダニ・パチェコに追加点を奪われた。わずか10分ほどで立て続けに失点し、ヘタフェに主導権を握られてしまう。
今季ホームで圧倒的な強さを見せつけてきたヘタフェは、本拠地の大声援を得て躍動した。スタメン4人を入れ替えたことで息を吹き返し、怒涛の勢いでテネリフェのゴールに襲いかかる。
対するテネリフェは昇格プレーオフ準決勝2ndレグから3試合連続で同じ11人を起用しており、若干疲れが見えた。だが、1人の男がヘタフェに傾きかけた流れを変える。
17分、左サイドでアイトール・サンスからのパスを受けた柴崎は、ワンタッチでゴール前に折り返す。走りこんできたアンソニー・ロザーノが滑りながらそのボールを押し込み、テネリフェが貴重なアウェイゴール奪った。
柴崎はロザーノがゴール前に入ってくるタイミングに合わせた地を這うような高速クロスで2試合連続アシスト。A・サンスからのパスを受ける前のオフサイドを避ける予備動作から、完璧なラストパスまで、誰が見ても唸るほど高いレベルの技術が詰まったアシストだった。
この1点によって、テネリフェは落ち着きを取り戻したように見えた。2失点はしたものの、2戦合計スコアを2-2にしたことで、アウェイゴール差で再び優位に立つ。これで延長戦の可能性は消えた。
しかし、ヘタフェに押し込まれる展開は変わらない。リーグ全体を見てもホームとアウェイで戦い方に明らかな違いが出る傾向があり、それはこの試合でも変わらなかった。アウェイチームはどうしても失点を恐れて引き気味になってしまう。