イラク戦に向けて練習に励む日本代表【写真:編集部】
日本代表は12日、イラン・テヘラン市内において13日のイラク代表との試合に向けた前日練習を行った。
通常通りランニング、全体ミーティングを経てストレッチを含んだダッシュをこなしたところで、15分経過となり、非公開となった。勝てばW杯出場に大きく近づくイラク戦ということもあり、ピッチ全体には緊張感が漂う。笑顔はほとんどない。
翌日の試合も同時刻に行われるが、やはり厳しいのは暑さ。手元の計測では気温36度、湿度15%。だが、ピッチ内は日陰がなく、体感温度はこれをさらに上回っているはずだ。また、風はまったくと言っていいほど吹いていない。選手らはトレーニングの合間にすぐに水分補給をとっている様子からも厳しさがうかがえる。
ピッチ内に目を向ければ、鍵は中盤だろう。長谷部誠が不在で、山口蛍も今の状態だとイラク戦は厳しいだろう。今野泰幸は先発することが濃厚だが、シリア戦の様子だとフル稼働できるかは不透明だ。そのシリア戦では香川真司が負傷、チームを離脱した。
まさに野戦病院と化しているが、期待が高まるのは本田圭佑だ。シリア戦ではインサイドハーフで起用され、まずまずのパフォーマンスを発揮した。イラク戦も先発することが確実だ。
かつての大黒柱が新たな役割でチームを救うことができれば、チームにもいい影響が生まれる。負傷者続出で思わぬピンチに陥ったハリルジャパン。本田が新スタイルで牽引することができるのか注目だ。
(取材・文:植田路生【テヘラン】)
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