日本代表欧州組、ハードな練習で体を追い込む
6月の日本代表2連戦(7日=シリア戦、13日=イラク戦)に向け、28日から千葉県内で始動している日本代表。3日目の30日は前日から合流した大迫勇也(ケルン)も全体メニューに加わり、午前中は欧州組10人でインターバル走などの走力アップ練習を消化した。
午後は右足首痛の乾貴士(エイバル)を除く9人でボールを使ったサーキットや3対3などに注力した。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制発足後、毎年恒例の欧州組合宿ではあるが、1日3~4時間に及ぶハードな練習は、シーズン終了直後の面々にとってかなりの負担に違いない。
今季は開幕前からリオデジャネイロ五輪を見据えてオフなしで調整を続け、スイス・ヤングボーイズでいち早くシーズン開幕を迎え、冬の移籍期間にベルギーのKAAヘントへ移籍した久保裕也に、一際大きな負荷がかかっているはず。それでも本人は「まあ、きついですけど、僕以外の選手もみんなこなしているので、ポジティブに捉えています」と涼しい顔。その淡々とした物言いと立ち振る舞いが大物の風格を漂わせていた。
同日午後の3対3では、サプライズ招集された加藤恒平(ベロエ・スタラ・ザゴラ)、バックアップメンバーの宇佐美貴史(アウグスブルク)と同組になった。「加藤選手は守備面がすごくいい選手だと思いました」と久保は刺激を受けつつ、攻守両面でアグレッシブに動いた。最後のミニゴールを使ったゲームでも次々と得点を奪い、欧州の舞台で磨き上げた鋭いゴール感覚を披露。ヘントでの17試合11得点も含めて、シーズン通してゴールを量産した自信が色濃くうかがえた。
「ベルギーで半シーズンやりましたけど、スイスよりはプレッシャーのある中でやって、それに慣れてきたのはよかったかなと思います。結構、対人が多いというか、オープンな試合もありますし、僕にとってはすごいプラスだった。チームにうまくフィットできたから結果がついてきたんだと思います」と久保は2017年の半年間を述懐する。