ウルグアイの危険な“三銃士”。U-20世代を凌駕した個人能力
杯の初戦で南アフリカに2-1と逆転勝利した日本は、24日に南米王者のウルグアイと対戦する。まるで“A代表を見るような”と言ったら大げさだが、ウルグアイはタレント力の高い選手たちが組織的なプレーをこなし、かつ個でも存在感を示す。間違いなく優勝候補の一角であり、純粋なチーム力は南アフリカと比較にならないレベルと言っても過言ではない。
ウルグアイはイタリアと接戦の末にFWロドリゴ・アマラルのFKゴールで1-0と勝利した。そのアマラルは左足首を痛めたため出場は微妙だが、破壊的なシュート力を誇る10番の欠場による穴をほとんど感じさせないほど、国際的にも注目される攻撃のタレントが揃う。
とりわけA代表の主力カルロス・サンチェスの異母弟でもあるMFニコラス・デ・ラ・クルス、アトレティコ・マドリーに所属するニコラス・スキアパカッセ、大会後のユベントス加入が内定しているロドリゴ・ベンタンクールの3人は個人能力がこの年代の常識的なレベルを凌駕しており、日本にとっても間違いなく危険な存在になる。
デ・ラ・クルスはトップ下を本職とする選手。U-20ウルグアイ代表では[4-3-3]の右ウィングを担うが、どんどん中に入ってチャンスの起点になり、高精度のスルーパスやミドルシュートを狙うタイプだ。「そこが起点になると思うので、どれだけ先に潰せるか」と語るのは左SBの舩木翔。「スピードは相手の方があるので、スピードに乗せない様に潰すとか、自分たちがボールを奪うことをやっていけたら」と、具体的な対処法にも言及した。
デ・ラ・クルスにワイドな位置で起点のプレーをさせないように高めの位置で潰しにいき、それが不可能なら最後までついてシュートを打たせないことが大事だ。ただし、ウィングが中央に流れるプレーに対してはSBが中に絞りすぎず、ボランチに柔軟にマークを受け渡す判断も求められる。ボランチで先発が予想される原輝綺は「SBが縦を切って、相手が中に入ってきたら、そこはボランチの仕事だと思う。そこで潰し切りたいですし、せめてバックパスを選択させたり、FWにボールを入れさせないようにしたい」と語る。