「アジアの大会で日本勢同士が潰し合うのはもったいない」(中村憲剛)
4試合連続ドローからの2連勝で、決勝トーナメント進出を決めた。しかも、同時間帯に行われていた“裏カード”が引き分けたため、広州恒大(中国)を抜いてグループGの1位までもが転がり込んでくる。
イースタンSC(香港)に4‐0で快勝した9日のACLグループリーグ最終節。等々力陸上競技場の取材エリアに姿を現した川崎フロンターレの大黒柱、36歳のMF中村憲剛が声を弾ませた。
「僕たちが決められることではないので、決まった相手と全力で戦うだけだと思っています。ただ、ACLだからね。アジアの大会で日本勢同士が潰し合うのはちょっともったいないと思うし、だからといってタイに行くのも、それはそれで大変だと思うので」
この時点でフロンターレは、16チームが進出する決勝トーナメント1回戦・ラウンド16の第1戦を23日にアウェイで、第2戦を30日にホームで戦うことだけが決まっていた。
相手はグループEの2位チーム。果たして、翌10日の一戦で鹿島アントラーズが、キックオフの時点で首位だったムアントン・ユナイテッドFC(タイ)に2‐1で勝利。グループEの1位突破を決めた。
敵地でFCソウル(韓国)に苦杯をなめた浦和レッズも、勝ち点で並んでいた上海上港(中国)が試合終了間際に喫した失点で敗れたことでグループFの1位を決めた。
グループHの最下位でガンバ大阪が姿を消したものの、3つのJクラブが決勝トーナメント進出を果たすのは3シーズンぶり。1位突破が3つを数えるのは2009シーズン以来、実に8年ぶりとなる。