ビッグゲームの後はどうしても「保ちにくい」
2017年4月29日のブンデスリーガ第30節、ボルシア・ドルトムントはホームで1.FCケルンと戦った。
異口同音。試合後にドルトムントの選手たちは、一様に「前半」について語った。
マティアス・ギンター「前半のうちに僕たちは2-0もしくはそれ以上のリードを広げることができた」
ゴンサロ・カストロ「僕らは前半にとても良く、明らかなチャンスがあった。そこでシュートを決めるチャンスを逃したね」
そして、香川真司。
「ああいうビッグゲームの後っていうのはどうしても、保ちにくいことがあるからこそ前半で、決めきらないといけなかったんで、そこがズルズルいってしまったのかなあと思います」
ドルトムントは3日前にバイエルン・ミュンヘンとのDFBポカール準決勝を終えたばかりだ。遠く離れたミュンヘンでの息を呑むようなシーソーゲーム。その試合に比べれば、ケルン戦の前には、どこか牧歌的な雰囲気が漂っていた。
香川の言う「保ちにくいこと」とは、ゲームに臨む上での集中やテンションといったところだろう。バイエルン戦のような「ビッグゲーム」の直後では、その試合で勝ち切ったからこその、安堵と緩みは紙一重だ。
情け容赦なく続いた4月の過密日程も、このケルン戦でひと段落する。今季も終わりが近づき、疲労が蓄積してくる時期でもある。香川は「やはりなかなかシーズン終盤で、体力的にもメンタル的にも疲れはあります」と打ち明ける。そういった様々な要素が重なって、やはり「保ちにくいことがある」のだ。