ディバラがあっさりと追加点。ユーベ、バルサに3-0の先勝
前半21分、リオネル・メッシのスルーパスに反応して単独で裏へ飛び出たアンドレス・イニエスタのシュートを、ジャンルイジ・ブッフォンが指先で触ってゴールから逸らす。「簡単そうに見えるが、大変なファインセーブ」と試合後にマッシミリアーノ・アッレグリ監督が褒めることになるのだが、そのプレーの直後、先制に成功していたユベントスは2点目を奪った。しかも、いともあっさりとだ。
左サイドを縦に突破したマリオ・マンジュキッチが、マーカーを振り切って中央へ折り返す。するとエリア手前の位置では、パウロ・ディバラがものの見事にフリーになっていた。この日は中盤の底として起用されていたハビエル・マスチェラーノの視野から巧みに逃れた彼は、バルセロナのDFとMFの間のスペースをまんまと取る。そして、精度の高いシュートを突き刺した。
前半6分の先制点も、右サイドからの組み立てではあったが似たような形で取れている。「選手たちは良いアプローチで試合を進めてくれた。我々はバルセロナの弱点を研究して突いた」とアッレグリ監督は試合後の記者会見で語ったが、まさに彼らの勝利はバルセロナの脆弱なサイドの守備と、不安定なセンターラインという2つの弱点を攻めてもぎ取ったものだった。
守備上の表記で4-3-3を示すバルセロナのシステムは、攻撃時には3-4-3として機能する。右にはメッシ、左はネイマールと、どんな相手にも絶対的な突破力を誇示する2人のアタッカーをワイドに張らせる。また表記上は右SBを務めるセルジ・ロベルトも、時折メッシと入れ替わりながら高い位置を取る。
チームとして高い位置でボールをキープし、押し込んでいる限りは問題はない。むしろ相手にとって、ピッチを押し広げられてパスを回される攻撃は脅威だ。だがその前に、パスを寸断して相手の布陣を押し下げれることができれば、攻撃的なフォーメーションは一転して脆さをさらけ出すのだ。