“韓国のトランプ”、社会問題で大きな成果も日本への強硬姿勢が物議
“韓国のトランプ”ことイ・ジェミョン城南市長は、4日夜に行われた韓国大統領選挙に向けた最大野党「共に民主党」の後任候補選挙で22.1%の投票率で3位。国民的な支持を集めるムン・ジェイン氏が57%の得票率で圧勝し、イ氏は落選した。
惜しくも苦杯を喫した彼だが、ビック・マウスとしてのイメージは確固たるものにしている。次期大統領選挙での活躍が期待されるポジションまで這い上がったのだ。
痛烈な社会批判は彼の持ち味だ。青年期を時計工場で働きながら送ったイ氏だけに、労働者問題に関しては積極的に持論を展開する。
イ氏は口だけではなく、アクションも起こす。彼が赴任するまで財政難でモラトリアム宣言をしていた城南市だが、現在は韓国で最も住みやすい都市に選ばれるほど激変。特に学生への支援、就職活動サポート、妊婦への支援は韓国屈指といっても過言ではない。
しかし、日本の立場から見ると相当厄介な人物である。慰安婦を象徴する少女像に関する問題が勃発した際、彼は「日本の蛮行で強制連行された従軍慰安婦はいまだに泣いている。慰安婦問題日韓合意は白紙に戻すべき」と強硬な発言を残している。
もちろん日本政府への批判だけではく当時時政権を握っていた朴槿恵政権への批判でもあるのだが、彼が持つカラーがうかがえる節だ。
基本的に日韓関係に対するスタンスもそうだ。次期大統領候補の中で最も刺激的な発言をしている。昨年12月に彼は日本を「軍事的に敵の関係を完全に解消しているとみてはいけない」とし、日本を「敵性国家」とみなした。これは韓国の中でも大きな物議を呼んだ。