日本代表選手【写真:田中伸弥】
現地時間23日、アラブ首長国連邦・アルアインにて、ロシアW杯最終予選・UAE代表対日本代表の一戦が行われる。W杯出場を懸けた重要な一戦を、現地UAEメディアはどのようにとらえているのか。現地「SNTV」のタレク・ブサッハ記者に話を聞いた。
「UAE対日本は非常に難しい試合になります。このグループは4つの拮抗したレベルのチームが集まっており、どの国にもW杯出場のチャンスがあります。試合に焦点を向ければ、日本は長谷部キャプテンが欠場しますが、我々UAEも怪我で多くの選手を欠いています。主力4人がいません。どちらもベストではないのです。
ただし、ここはアルアインです。我々が得意とするアルアインなのです。日本のチームは慣れていないでしょう。UAEに大きなアドバンテージがあり、再び我々が勝ち点3を得るでしょう。
日本は弱点の少ないチームですが、その数少ない弱点をUAEは熟知しています。例えば守備面の問題。激しい当たり、フィジカル的にきつい戦いになると崩れる場面があります。UAEは昨年、そこを分析し、勝利につなげました。
また、素晴らしい攻撃を見せる一方、決定力に欠けています。美しいパスワークを見せ、あれだけボールを支配するのに、フィニッシュに迫力がないのはなぜですか? 理解できない試合が多々あります。
もちろんそうはいっても、日本は未だアジアのベストチームです。ハリルホジッチというW杯での経験豊富な監督がおり、組織力も高い。非常に重要なのは、育成面です。下から育つ土壌があり、優秀な選手がどんどんと出てきます。彼らが代表になっていくことで、世代交代しても力が衰えることはありません。
このような国がアジアにあるでしょうか。たしかに今回の試合はUAE有利です。しかし、個別の試合で日本が今後負けることはあっても、総合力で追いつかれることは当分ないでしょう」
(取材・文:植田路生【アルアイン】)
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