ハリルJ、「もう一度負けることは許されない」UAE戦へ
2018年ロシアワールドカップアジア最終予選前半戦終了時点で3勝1分1敗の勝ち点10でサウジアラビアに次ぐB組2位につけている日本代表。しかしオーストラリア、UAEも1ポイント差につけていて、後半戦も全く油断は許されない。
23日に敵地アル・アインで挑むUAEは昨年9月1日の初戦で苦杯をなめた相手。「もう一度負けることは許されない」と酒井宏樹(マルセイユ)も語気を強めていたが、それがヴァイッド・ハリルホジッチ監督以下、チーム全員の共通認識だろう。
極めて重要な大一番に向け、19日に現地入りした日本代表だが、絶対的ボランチのキャプテン・長谷部誠(フランクフルト)が左ひざを負傷し、精密検査が必要な状態だと分かった。指揮官の強い要望もあって本人はまっすぐぐ帰国せず、19日夜にアル・アインの宿舎に入ったが、足をかばいながらホテルに入る様子からは深刻さが伺えた。
「ホントにハセさんは残念ですけど、その分、自分たちがやんなきゃいけない。代わった選手には違うものが100%あると思ってるんで、それを生かしながら、誰が出てもやれるってところを証明してかなきゃいけない」と香川真司(ドルトムント)も語っていたが、絶対的ボランチの穴をどう埋めるかは、チームの今後を大きく左右する重大事と言っていい。
今回、ハリルホジッチ監督が招集したボランチ要員は長谷部、山口蛍(C大阪)、今野泰幸(G大阪)、高萩洋次郎(FC東京)の4人。前者3人が守備的なタイプで、高萩だけはトップ下もこなせるパッサータイプだ。これまで長谷部と山口を軸に据えてきた指揮官にとって、最もリスクが低いのはベテラン今野の抜擢だろう。
「ザックさんの時は後ろ(ディフェンスライン)でやることが多かったけど、代表でも十分な経験がある選手なんで、久しぶりだけど関係なくやってくれると思う」と香川も信頼と安心感を話していた通り、計算ができる存在なのは間違いない。