残留争い中の昨季王者レスター。ノーゴール610分は末期的
犯人探しが始まった──。
あっさりかわされるウェズ・モーガンはもはや戦力ではない、リヤド・マフレズは一対一で勝てなくなった、ジェイミー・ヴァーディーは昨シーズンの大成功で天狗になった……。
イギリスのメディアがレスター・シティを糾弾している。一年ほど前はプレミアリーグの首位をひた走り、世界中のフットボールファンを魅了していたチームが、いまや降格の危機に瀕している。19節のウェストハム・ユナイテッド戦で2-1の勝利を収めた後、プレミアリーグは1分け5敗。1勝もしていないし、1点も取っていない。ノーゴールの時間はすでに610分にも及んでいる。末期的症状だ。
しかし、愚痴をこぼしてる暇はない。昨シーズンのチャンピオンが降格した例は、長い歴史のなかでも1937/38シーズンのマンチェスター・シティだけだ。わずか二年で明と暗の歴史を刻まないためにも、レスターは死に物狂いで闘わなければならない。では、どのようなプランを用いるべきか。
チェルシーに移籍したエンゴロ・カンテの穴は埋めようがない。彼のように広大なエリアをカバーできるタレントは、世界でも希少価値だ。たったひとりの退団とはいえ、そのダメージが甚大だったことはプレミアリーグを熟知する読者の皆さんも納得していただけるだろう。