ゼロックス杯は鹿島が勝利。浦和は昨年のCSに続き敗れる
Jリーグの2017シーズンは、2016シーズンの最後を再現する形でスタート。鹿島アントラーズが浦和レッズとの接戦を制してまたひとつタイトルを手に入れた。
先週のゼロックススーパーカップに3-2で勝利したアントラーズの勝ち方もまた、昨年のJ1タイトルを奪い去った時と酷似していた。試合を決めた鈴木優磨のゴールは試合終盤のレッズ守備陣のミスから生まれた。12月の試合で隙を突かれた槙野智章に続いて、今回の犠牲者となったのは遠藤航だった。
昨年のJ1王者が、今季の公式戦初戦でも勝利を収めたことに驚きは全くない。これで9年続けて前年度のリーグ王者がスーパーカップのタイトルを獲得している。試合はいつも楽しめるものとなり、退屈を振り払って新シーズンのボールを動かし始めるにはちょうど良い機会だ。
しかし、結果を深読みしすぎるべきではないことは誰もが理解している。大事なのはこの後に続いていく戦いである。タイトルを争うライバルチームとの一発勝負に勝利するのは滑り出しとして悪くないものではあるが、他のチームにも対処できる力を持つことも等しく重要となる。
アントラーズを連覇の有力候補に挙げたくなる衝動もあるが、データをより細かに見てみれば、彼らが12月に9度目のJ1王者に戴冠するためには改善しなければならない部分が数多くあることも窺える。
たびたび言及されてきたように、石井正忠監督のチームは年間勝ち点首位のレッズより15ポイントも少ない勝ち点で昨年のリーグ戦を終えたが、チャンピオンシップ決勝ではアウェイゴールによる劇的勝利でリーグタイトルを手に入れた。