ミラン、2人が退場。ボローニャが圧倒的に有利も…
ボローニャvsミラン戦の後半アディショナルタイムで、ボローニャGKダ・コスタが味方のCKに合わせるため前線へ上がる。実に奇妙なシーンだった。ミランは2人も退場者を出し、ボローニャにとって圧倒的に有利な展開となっていたはずだったからだ。
前半のうちにガブリエル・パレッタが2度の警告を喰らって退場となり、ミランは後半を10人で迎えた。さらに後半14分、イエローを一枚もらっていたユライ・クツカが、不用意なレイトタックルでまた2枚目。ボローニャの優位は誰が見ても明らかだった。なのに彼らは0-1とされ、試合終了間際に捨て身で点を取りに行く羽目に陥った。
「今日の試合の結末は、今までに自分が見てきたどんな悪夢よりもひどかった」。試合後、ロベルト・ドナドーニ監督はそう嘆いたが、確かにボローニャの攻撃は酷かった。彼らの優位は明らかで、ピッチを広く使って揺さぶるボローニャの攻撃にミランの守備の人数は足りていない。しかし、マッティア・デストロやシモーネ・ベルディのシュートはことごとく明後日の方向に逸れた。
いくら数的有利だろうと、ゴールを奪えなければカウンター一本で負けることがサッカーにはある。そして、そうなったということだ。今回の試合は、どうしようもない拙攻を続けたボローニャの自滅劇である。だがそれは一方で、ピッチに残っていたミランの選手たちが奮闘を続けたからこそ呼び込めたものでもあった。