先制も落ち着きのない展開に。ゲーム内で役割がはっきりせず
アイデンティティの再確認が必要か。2017年1月19日のブンデスリーガ第18節、ボルシア・ドルトムントはアウェイで1.FSVマインツ05と戦う。
3分、オーバメヤンが釣ったマインツDF陣の隙を突いて、右サイドのシュールレからのパスを受けたロイスが、先制弾を突き刺す。電撃的なスタートを切ったドルトムント。そして前節のブレーメン戦とは違って、開始早々の先制点にも戸惑わず、積極的にゲームを展開しようとした。
しかしブレーメン戦とは対照的に、攻め急いだことによってか、落ち着いてボールを回していくことが出来なかった。ドルトムントの布陣は[4-3-3]。守備時にマインツの敷く[4-4-2]のブロックの中で、ゲレイロとカストロの左右の両インサイドハーフは、どこでどのようにボールを受けるのか、ゲームの中ではっきりとさせることができなかった。
マインツ戦におけるチーム内のボールタッチ数は、カストロが63回で6位、ゲレイロが61回で7位と、決して多くはない。またパス本数は、ゲレイロが37回の4位、カストロが29回の5位と、こちらも同様だ。またミスパスの数は、ゲレイロが12回の5位、カストロが17回の1位である。
本職が左SBのゲレイロは、昨年の9月にインサイドハーフのポジションでブレイクしたが、今回のマインツ戦に限って言えば、その時のようなインパクトを残すことは出来なかった。ウインターブレイク中に怪我から復帰して、まだコンディションを上げている段階とも言える。24分には、エリアの手前でシュールレからのパスを受けて、オーバメヤンに軽やかなスルーパスを送るなど、もちろん天性のセンスを持っている。
しかしやはり本職ではないからか、ポジショニングにまごついてしまうところがあった。カストロ、バイグルとの連携も不十分で、まだ昨年の“勢い”を“実力”とするには至っていないようだ。ゲレイロは66分にゲッツェと交代になった。