マラガ戦でベンチへ下がるレアル・マドリーのDFマルセロ【写真:Getty Images】
過密日程の中で調子が上がりきらずに苦しむレアル・マドリーに追い打ちをかけるように、負傷者が続出している。
現地時間21日に行われたリーガエスパニョーラ第19節のマラガ戦では、前半にマルセロが左太ももを痛めてイスコとの交代を余儀なくされた。代えの利かない不動の左サイドバックとして活躍していたブラジル人DFはベンチで涙を流して悔しがった。今後の検査などの結果しだいでは長期離脱の可能性もある。
マラガ戦では本来センターバックか左サイドバックが主戦場のナチョ・フェルナンデスが右サイドバックで先発した。これはダニ・カルバハルの長期離脱にともなう応急処置で、ふくらはぎを痛めたペペも離脱しているマドリーの守備陣は厳しいやりくりを強いられている。
攻撃陣ではハメス・ロドリゲスがふくらはぎ、ガレス・ベイルが足首の負傷で離脱中。カリム・ベンゼマも昨年11月に復帰してから調子が上がりきらず苦しんでいる。
そして驚くべき事実は、今季のマドリーで一度も負傷で戦線を離脱していない選手はわずか4人しかいないということだ。GKのキコ・カシージャとルベン・ジャニェス、DFナチョ・フェルナンデス、FWマリアーノ・ディアスは“無傷”でプレーし続けているが、いずれも主力ではない。
シーズン序盤はクリスティアーノ・ロナウドがEUROで負った怪我の影響でプレーできず、マドリーは常に複数の選手が起用できない状態で戦ってきた。公式戦40戦無敗はそうした逆境の中で達成された偉大な記録だが、ここにきてそのしわ寄せが襲ってきている。
次の試合は現地時間25日の国王杯準々決勝第2戦となる。ホームでの第1戦に敗れた相手と、厳しい日程で、かつアウェイで戦って逆転勝利のみが求められる。もはや義務とも言えるタイトル獲得に向け、マドリーが今季最大の正念場に立たされている。
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