ミラン、トリノ相手に劣勢の前半戦。先制許す展開に
前半27分、アンドレア・ベルトラッチのシュートをジョー・ハートがキャッチした直後、トリノの鋭いカウンターがミランの守備陣を切り裂いた。
この冬にローマから移籍したばかりのファン・マヌエル・イトルゥベが華麗なターンで2人のマークを振り切り、右サイドにタイミングよく飛び出したマルコ・ベナッシにパスが出る。するとそこに、アンドレア・ベロッティが走り込みスペースを指差した。イタリア代表でもCFとして定着しつつある若手は巧みにポジションを取り、ミランの2CBの間のスペースをかいくぐってパスを受け、そのままシュートをねじ込んだ。
ミランが攻めに来たところをカウンターで仕留めたという展開だったが、前半で多くのシュートを放ち内容でも優勢だったのはトリノだったのだ。「ヨーロッパリーグ進出を目指す上ではコッパ・イタリアも重要だ」と語っていたシニシャ・ミハイロビッチ監督は、このカップ戦に主力をぶつけて来た。アデム・リャイッチやダニエレ・バセッリも、繊細な足技で次々とチャンスを作る。正直前半は、果たしてミランとどちらが格上なのか分からない印象だった。
もっともそんなに良いサッカーをしていても、奪った得点は1点だけ。チャンスを決めきれなかった彼らは、後半16分からの3分間で試合をひっくり返された。ペースが弱まった隙を突かれ、ミランのタレントたちにやられたのである。