ディエゴ・マラドーナとカルロス・テベス【写真:Getty Images】
アルゼンチンの“レジェンド“であるディエゴ・マラドーナ氏は、中国への移籍を選んだ元アルゼンチン代表FWカルロス・テベスの選択を擁護し、自分であっても同じ決断をしただろうと語った。7日付のアルゼンチン紙『オレ』がインタビューを伝えている。
ボカ・ジュニオルスでプレーしていたテベスは、中国スーパーリーグの上海申花への移籍合意が昨年末に発表された。中国で受け取る報酬額は、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドらをも大幅に上回り、サッカー選手として世界最高額になると報じられている。
テベスの他にも多くの大物選手が中国への移籍を選んでいるが、スポーツ面ではなく金銭的な理由のみで決断されたと考えられる移籍に対しては批判的な声もある。テベスに対しては、「古巣ボカで引退したい」という思いを受け入れた前所属クラブのユベントスのファンからも失望の声が上がっている。
だが、アルゼンチンの英雄はテベスの決断に理解を示している。「彼はやるべきことをやった。ボカの我々は、彼が戻ってきてくれたことに感謝している」とマラドーナ氏は述べた。「カルリートス(テベス)は誰のことも裏切ってはいないし、騙してもいない。単純に天文学的なオファーを受け入れただけであり、私が彼に不満を言うことは何もない」
テベスと同じくボカで活躍した元アルゼンチン代表MFフアン・ロマン・リケルメ氏や、マラドーナ氏自身であったとしても、同じ決断をしていたかもしれない。「もしリケルメに5000万ドル(約58億5000万円)が提示されれば、今頃中国語を話していたことは間違いない。リケルメであれマラドーナであれ同じことをしていただろう」
「失うものは非常に大きい。替えのきかない選手だ。彼の代わりに買うことができる選手はいない」とマラドーナ氏は、ボカにとってテベス放出が戦力面で大きな損失となることも強調している。
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