セビージャのサミル・ナスリ【写真:Getty Images】
セビージャのMFサミル・ナスリは、ドーピング規定に違反したことが認められたとすれば最大4年間の出場停止処分を受ける可能性もあることが懸念されている。5日付の英紙『インディペンデント』など複数メディアが伝えた。
ナスリは、昨年末にロサンゼルスで受けた治療がドーピング違反にあたる可能性があるとして物議を醸している。点滴静脈注射による免疫治療を受けたとのことだが、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)は特別に許可を得た場合などを除き、6時間で50ミリリットルの点滴静注を限度に定めている。ナスリの受けた治療では1リットルの点滴静注が行われたとみられる。
スペインのスポーツ健康保護機関(AEPSAD)はこれを受け、ナスリに対する調査を開始している。今後の調査により不正にあたると判断された場合、最大で4年間の出場停止処分となる可能性もあると報じられている。
同件について、WADAのスポークスマンによるコメントも伝えられている。「現時点でまだ全ての詳細や事実関係を得ているわけではないが、この件について把握はしている。管轄する反ドーピング機関がさらなる調査を行うことが望まれる。可能な限り迅速に、可能な限り詳細に至るまで情報が提供され収集されることが重要だ」
ナスリは今季マンチェスター・シティからセビージャへレンタルされ、チームの好調な戦いに大きく貢献してきた。もし出場停止処分を受けることになれば大きな痛手となることは間違いない。
シティがセビージャのMFステベン・エヌゾンジの獲得に関心を抱き、ナスリの完全移籍を取引に含める可能性も取りざたされていた。ナスリがもし長期の欠場を強いられるようなら、シティの補強プランも修正を強いられるかもしれない。
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