決勝点を記録した冨山大輔【写真:熱中!高校サッカー編集部】
【野洲 0-1 関東第一 第95回全国高校サッカー選手権開幕戦】
冬の風物詩、第95回全国高校サッカー選手権が30日に開幕した。開会式の後に行われた開幕戦では、東京B代表で初出場の関東第一と、通算10回目の出場となる滋賀代表の野洲が対戦した。
序盤は“セクシーフットボール”で知られる野洲がボールを支配して押し込む展開。関東第一も徐々に押し返し始めるが、セットプレー以外に決定機を作れず苦しい流れが続く。
29分、野洲はペナルティエリア手前で細かいパスを使って相手のマークをずらすと、江口稜馬がミドルシュート。強烈な一撃はクロスバーを叩いた。
流れの悪い関東第一は前半のうちに動く。35分、林健太を下げてドリブラーの堤優太を投入しサイドにアクセントを加えた。
37分、野洲に再びビッグチャンスが訪れる。江口が巧みなフェイントで相手のタイミングを外して狭いスペースにスルーパスを通すと、反応した高取誠隆が抜け出してシュート。先制とはならなかったが、2年生コンビが度々関東第一ゴールを脅かした。
後半、関東第一をアクシデントが襲う。GK内野将大がゴール前の接触プレーで左手の指を負傷しプレー続行不可能に。1年生の北村海チディとの交代を余儀なくされた。さらに同じく1年生の小関陽星を下げ、重田快を投入する。
劣勢の関東第一だったが、交代で入ったばかりの重田が積極果敢な仕掛けでペナルティエリア内に侵入しPKを獲得。それをキャプテンの冨山大輔が決めて待望の先制点、そしてチームの選手権初得点を奪った。
失点してしまった野洲は44分、中野知良に代えて陸田直毅を投入。攻撃的な交代で同点ゴールを目指す。だが、関東第一の粘り強い守備を前に攻めあぐねる。残り5分で10番の徳田竣希を下げてアサノ竜也を送り出し、前半からこうプレーを連発していた江口を一列上げた。
それでも1点が遠かった。初出場の関東第一は、優勝経験もある野洲に終始劣勢を強いられ、GK負傷というアクシデントもありながらワンチャンスをものにして選手権初勝利を挙げた。来月2日の2回戦では正智深谷と立正大淞南の勝者と対戦する。
【得点者】
62分 0-1 冨山大輔(関東第一)
【了】