鹿島アントラーズが天皇杯決勝進出【写真:Getty Images】
【横浜F・マリノス 0-2 鹿島アントラーズ 天皇杯準決勝】
天皇杯準決勝が29日に行われ、横浜F・マリノスと鹿島アントラーズが対戦した。
JリーグチャンピオンシップやクラブW杯出場の影響で過密日程を強いられている鹿島は、攻撃の要である遠藤と金崎が欠場。対する横浜FMは、天皇杯準々決勝で3ヶ月ぶりに戦列復帰を果たした中村俊輔をベンチに座らせる。
こう着状態が続いていた前半の35分、両チームが立て続けにビッグチャンスを迎える。前田のスルーパスに反応した齋藤が抜け出してゴール前に折り返し、走り込んだ前田がGK曽ヶ端をかわしてシュート。しかし、フィニッシュはゴールライン上で相手にクリアされてしまった。
鹿島はそこからカウンターに移り、中村充孝のクロスに柴崎が合わせる。だが、これも横浜FMのGK榎本が間一髪のファインセーブで防ぎゴールを割らせない。その直後、横浜FMは齋藤とマルティノスで崩し、フリーの富樫がシュートを放つが、ルーキーFWが最後の最後で精度を欠いて決定機を逃した。
39分、鹿島は再びカウンターからチャンスを作り試合を動かす。永木が齋藤にプレッシャーをかけてボールを奪うと、赤崎が右サイドの柴崎へ展開する。パスを受けた10番は高い弾道のクロスをゴール前へ送ると、土居がヘディングシュート。GK榎本の手をかすめたボールがゴールに吸い込まれた。
後半、ゴールが欲しい横浜FMは63分に富樫を下げて中村俊輔を投入する。そして71分、左サイドでセットプレーを獲得すると、中村俊輔の左足FKに味方がニアサイドで触り、さらに金井が押し込んでゴールネットを揺らす。しかし、金井がオフサイドを取られてゴールは幻となってしまった。
これで気持ちが切れてしまったのか、横浜FMはわずかな隙を突かれて失点してしまう。73分、再び永木が起点となり柴崎にスルーパスを通すと、折り返しに途中出場の鈴木が合わせて鹿島がリードを2点に広げた。
こうなると鹿島は強い。相手の攻撃に対して粘り強い対応で得点を許さず、今季終盤から見せ続けてきた勝負強さを遺憾なく発揮した。これにより鹿島は6年ぶりの天皇杯決勝進出を果たした。元日に大阪・吹田スタジアムで川崎フロンターレ対大宮アルディージャの勝者と対戦する。
【得点者】
41分 0-1 土居聖真(鹿島)
73分 0-2 鈴木優磨(鹿島)
【了】