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バルサ、ダービー圧勝も拭えない“もどかしさ”。主軸への高過ぎる依存度と2017年への不安感

バルセロナは現地時間18日に行われたリーガエスパニョーラ第16節でエスパニョールと対戦し、4-1で勝利を収めた。年内最後のリーグ戦となる“バルセロナ・ダービー”を制したバルサだが、強さを見せれば見せるほどに“もどかしさ”を感じさせる。アンドレス・イニエスタのパフォーマンスは現地メディアに絶賛されていた一方、今のバルサは主軸選手への依存度が高過ぎる。2017年に向けて、不安を感じさせるリーグ前半戦であった。(文:高橋康光)

text by 高橋康光 photo by Getty Images

バルサ、ダービーで圧勝。イニエスタの芸術的プレーに現地メディアも絶賛

イニエスタ
ダービーでの存在が際立っていたアンドレス・イニエスタ【写真:Getty Images】

 観るものすべてを魅了するスペクタクルなプレーの連続。バルセロナは、2016年最後のリーグ戦となるエスパニョールとのダービーマッチに4-1と圧勝。2位で年内を終えた。

 試合後に大活躍のリオネル・メッシに歩み寄り、会話を交わすシーンが映し出されていた敵将キケ・サンチェス・フローレス監督は、この場面について「敬意をこめて彼に賛辞を贈ったよ。率直に印象的であった。彼は世界で唯一毎試合ハットトリックできるプレーヤーだ」と手放しで称賛した。

 また、メッシ同様にアンドレス・イニエスタの存在感も際立っていた。『マルカ』紙では「彼は新たなサッカーのレッスンを伝えてくれた。ボールコントロールの違いを見せた。ルイス・スアレスへの先制ゴールにつながったパスは芸術作品である。2点目へのプレーは何と名付ければよいのだろう」とこちらも賛辞の連続だ。

 では、これほどに凄まじいクオリティを見せつけてくれた今節の試合を踏まえて、2017年のバルセロナに対して楽観的な印象を持てるかと言われれば、明らかに「NO」である。その理由は、この強さをシーズン最後まで維持できるのかということに大いに疑問が湧くからである。

 バルセロナは今季ここまで公式戦で3敗している(リーガ第3節アラベス戦、第7節セルタ戦、アウェイで行われたチャンピオンズリーグのマンチェスター・シティ戦)。この3試合に共通するのは大黒柱イニエスタが欠場、あるいはスタメンを外れていたということである。

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