良いサッカーをしていたアタランタ
ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】
「『6位との勝ち点差は縮ませなかった。ヨーロッパリーグ出場権を狙う上では重要なことだ』か。ミランの監督のセリフとしてはどうなんだか」
17日のミランvsアタランタ戦後、ミランのヴィンチェンツオ・モンテッラ監督が記者会見を終えた後に、ベテラン記者がこのようにこぼした。クラブの格の違いから考えれば、アタランタは本来勝ち点3を取って当たり前の相手なのだから勝てなかったことをもっと後悔するべきだ、という心理もわかる。
ただ、アタランタは非常に良いサッカーをしていた。ジャンピエロ・ガスペリーニ監督独特のマンマークで、高い位置からボールホルダーを捕まえる。そして瞬時に選手を取り囲んだのちに、素早くボールを奪って攻撃へと転じる。その間、選手たちは狭いゾーンで綺麗に三角形を組んでおり、人とボールが素早く動くとあっという間にゴール前へ。そういったテンポのプレーの前に、前半のミランは捕まっていた。
しかし後半、ミランは逆に中盤のインテンシティで盛り返した。アンカーに配置されたアンドレア・ベルトラッチを軸に、猛烈なプレスでボールを奪いながら、素早くシンプルにパスを回す。ボール奪取には前線のジャンルカ・ラパドゥーラも参加し、猛烈なランニングで相手を追い回していた。
【次ページ】ミラン、目立った拙攻