シャペコエンセの旗【写真:Getty Images】
先月コロンビアで起きたシャペコエンセの飛行機墜落事故では、乗客に危機的な状況であることが伝わっていなかったようだ。生存者の一人、記者のラファエウ・ヘンセル氏がブラジルメディア『グローボTV』に語った。
選手19人を含む71人が命を落とした大惨事は、燃料不足が主な原因と伝えられている。ただ、乗客は状況をほとんど知らなかったようだ。
奇跡的に救助された6人のうちの1人である同記者は、「飛んでいるときは何も知らなかった。我々がどうなっているか聞いても、あと10分で到着すると繰り返していた。パイロットから緊急事態だとか、そういった警告はなかった」と語っている。
さらにヘンセル氏は「悲劇が起こる前、誰もシートベルトをするように言ってなかった。それからシートベルト着用のサインがついて、我々は席に戻ってシートベルトをした。静まりかえっていたことを覚えている。そして、エンジン音が消えたんだ。誰も叫んだりわめいたりはしていなかったと思う。どうすべきか分かっている人はいなかったから」と、墜落直前の様子を生々しく明かした。
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