酒井高徳【写真:Getty Images】
ドイツ・ブンデスリーガ1部のハンブルガーSVは17日、日本代表DF酒井高徳の新キャプテン就任を発表した。
今年9月末からハンブルガーSVの指揮を執るマルクス・ギスドル監督は前任者のヨハン・ジュルーからキャプテンの腕章を酒井高徳へ引き継がせることを決めた。ウィンターブレイクまでの残り6試合に新たな刺激を加えるためだという。
この決断にジュルーも理解を示しており、「ゴウトクにこの仕事を渡すことは僕にとって完全に正しいこと。しばしば変化は新しい力を解放する。今がその時だ。彼はうまくやるはずさ。困難な状況にある僕らにとって重要なことはたたひとつ、チームを変えるためにできることを全てやる、ということだ」とリーグ最下位の現状を脱するための変化の必要性を語っている。
新キャプテンを任された酒井高徳も「HSVの未来をキャプテンとして引っ張ることは僕にとって非常に光栄なこと。この信頼が正しかったと思ってもらえるよう僕が持てる全ての力を尽くす」と意気込みを述べている。
ヨーロッパ主要リーグでプレーする日本人の中に、現在チームキャプテンを任されている選手はいない。名門クラブを降格の危機から救うために酒井高徳が背負う責任の大きさは計り知れない。
それでも「いま最も重要なのは、僕らがひとつのチームとなり、組織として次の試合で勝ち点を掴み取って状況を良くすること」と冷静に現状を分析し、早くもリーダーとしての資質を垣間見せている。
酒井高徳はシュトットガルト時代の恩師ブルーノ・ラッバディア前監督を追って2015年夏にハンブルガーSVに加入した。これまでリーグ戦通算32試合に出場し、在籍2年目の今季は10試合出場と安定してチャンスを得ている。
異国の地で挑戦を続ける日本人キャプテンはドイツ屈指の名門を窮地から救い、復権へ導くことができるだろうか。
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