崖っぷちの韓国代表。監督解任への世論は高まっていたが…
平日、いきなり訪れた寒波。決してサッカー日和ではない。しかしソウルワールドカップ競技場は大勢の観客で埋め尽くされた。韓国の相手はウズベキスタン。普段ならば軽い気持ちでスタジアムに来るファンも多かったはず。だが今日は普段以上の緊張感に纏われた。
この試合で負ければ、ウリ・シュティーリケ監督の解任が濃厚になっていたからだ。解任よりも、もし敗れればロシアワールドカップ出場圏内はもちろん、プレーオフ進出もなくなる4位以下に転落する可能性があった。ある意味、解任の話が出るのは当然な話だ。サッカーファン、メディアなど世論はすでに解任に本腰を入れていた。
韓国代表はそれこそ崖っぷちに追い込まれていた。だからこそ命を懸けた一戦となるはずだった。シュティーリケ監督も「世論が悪化しているのは知っている。ミスがあったことは認めている。今日の試合で結果をどうにかしたい」と意気込んでいた。
選手たちもその緊張感を共有していた様子だった。キャプテンのキ・ソンヨン(スウォンジー)は「難しい試合になるはずだが、雰囲気はいい。必ず勝ち点3を取る」と勝利への確信を見せた。彼以外の選手たちの顔からも、ここで負けられないという表情が読み取れた。
スタジアムの観客席には韓国サッカー協会が用意した大型横断幕が掲げられた。そこに書いてある文字は「絶対勝利」。サッカーファンのキム・ミンスさんは「絶対勝利してほしい気持ちがあったからスタジアムに来た。必ず勝ってほしい」と述べるほど、ファンの期待も大きかった。果たしてどのような展開になるのだろうか。