香港で開催された男子EAFF E-1 Football Championship 2017の予選第2ラウンドの終了に伴い、参加した4チームの中からフットボールチャンネル編集部がベストイレブンを選出した。
GK:リ・ミョングク(北朝鮮)
彼は、唯一3試合以上連続で無失点を維持したGKだ。グアム戦と台湾戦を合計した枠内シュート数よりも香港戦の枠内シュート数の方が多かったが、プレッシャーをかけられた中で冷静に処理をした。
DF:パク・ミョンソン(北朝鮮)
若く才能に溢れたパクは、身長と体格に欠いているかもしれないが、彼のスピードとスキルで3試合を乗り切った。香港のアレックスに対する彼の働きは本大会への出場を決める試合で決定的なものとなり、迅速な意思決定で印象に残る才を見せた。
DF:フェスタス・ヴェーゼ(香港)
彼のスピードと素早い反応でフェスタスは香港の守備の中心となり、何度も窮地から抜け出した。特に、北朝鮮戦での彼の働きがチームを1失点だけに踏み止まらせた。
DF:ブランドン・マクドナルド(グアム)
彼は、マタオ(グアム代表の愛称)に多くいるアメリカ合衆国生まれの選手の1人だ。かつてメジャーリーグサッカー(MLS)でプレーしていた彼は、特にセットプレーでの対応の読みを得意としている。香港戦でチームが3点目を決められなかった後のマクドナルドの顔は失望感で包まれていたが、彼はピッチで全力を出し切ったと言った。
DF:リ・ヨンチョル(北朝鮮)
この25歳の青年についてはあまり知られてはいないが、この大会で見せた成熟したプレーで彼は注目を集めた。リの成熟したプレーは素早く、頑固で、倒れてもすぐプレーに戻るといった“伝統的な”北朝鮮のイメージの良い例となった。
MF:チェン・ポリャン(台湾)
中国プロサッカーリーグで得たチェン・ポリャンの経験は、台湾にとってとても役に立った。香港戦で決めた彼のゴールの他に、このMFは彼のチームに多くのチャンスを作り出すための重要な存在となり、エリア内での彼の攻撃的な姿勢は彼のチームメートに拍車をかけるために役立った。
MF:ジェイソン・カンリフ(グアム)
香港戦の後半に1ゴール1アシストを決めたキャプテンのカンリフの見事なパフォーマンスが、グアムを衝撃的な結果まで後一歩のところまで近づかせた。台湾戦で負った怪我によりピッチを後にすると、チームのリズムは明らかに低下した。
MF:リン・チエシュン(台湾)
最初の2試合には出場しなかったにもかかわらず、リンは最後のグアム戦で2点目を決めただけではなく彼の才能をも証明し、さらには全体にパスを供給しながらチームメートのためのタイミングをも図った。黒田和生監督は、予選第1ラウンドのMVPの起用を最終戦まで待たざるを得なかったことを残念に思ったに違いない。
FW:パク・グァンリョン(北朝鮮)
ローザンヌ・スポルトに所属するストライカーは、彼が対戦した大半のDFよりも背が高く強かった。そしてスイスで得た経験により、彼は素早く攻撃でき、相手にプレッシャーをかけられる選手となった。台湾のキャプテンであるチェン・イーウェイは、守備で彼を“悪夢”と呼んだ。そして、彼の存在が彼のチームメートに本大会へ導くチャンスをもたらすことになったのは間違いない。
FW:アレックス・アカンデ(香港)
彼はこの大会で6得点を決めてゴールデン・ブーツ賞を受賞したが、その内の4得点は台湾戦で決めたものだ。最初の2試合でアレックスには不安はなかったが、頑強な北朝鮮のディフェンスラインの前ではいつものリズムを見い出すことはできなかった。彼はまだ27歳であることから、アジアの多くのクラブにとって掘り出し物となるかもしれない。
FW:チョン・イルグァン(北朝鮮)
この大会のサプライズとなったチョン・イルグァンについては、彼の国の国内リーグで彼がどのようなプレーをしているのかといったことと同じようにあまり知られてはいない。しかし彼のスピードと大胆不敵な姿勢は、初戦の台湾戦で注目されていたように土曜日の夜に行われた香港戦でも決勝弾を決める活躍をし、大きな利益を生んだ。
監督:ヨルン・アンデルセン(北朝鮮)
このノルウェー人監督は、就任してから半年の間に欧州スタイルの守備で組織された彼の哲学を教え込むことに成功した。アフリカへ移るなどといった噂が囁かれているが、万一彼が北朝鮮に残れば、このチームは2019年UEAアジアカップでサプライズチームとなれるかもしれない。
【了】