中国代表のマルチェロ・リッピ監督【写真:Getty Images】
中国代表を率いるマルチェロ・リッピ監督は、ロシアW杯アジア最終予選での絶望的な状況から予選突破を果たすという“奇跡“を起こすことができると信じている。国際サッカー連盟(FIFA)公式サイトが同監督のコメントを伝えた。
アジア最終予選で日本代表とは別のグループAを戦っている中国代表だが、ここまで4試合を終えての成績は1分け3敗で勝ち点わずか1。10月のウズベキスタン戦に敗れたあとガオ・ホンボ前監督は辞任し、イタリア代表でのW杯優勝経験もある名将リッピ監督にチーム再建が託された。
現地時間15日に行われるカタール戦に向けて、「チームの自信を回復させることが重要だ」とリッピ監督。W杯出場権を得られる2位のウズベキスタンとは8ポイント差、プレーオフに残ることができる3位の韓国とは6ポイント差という非常に厳しい状況からの挽回に向け、まずは1勝が必要だという考えを示した。
「まずはカタールに対処することを考える。それから(来年3月の)韓国だ。我々の一番の狙いはW杯の予選を突破することであり、奇跡を成し遂げることは可能だと願っている」と指揮官は語った。
カタール戦に勝てなければ終戦はほぼ確実となる状況だが、「もし(W杯出場を)逃したとしても、その過程の中でチームがしっかりと前進できたということを確かにしなければならない。それから未来に向けて積み上げていく」とリッピ監督は述べ、より長期的な視点での中国サッカーの成長も見据えている。
中国がこれまでW杯本大会に出場したのは、2002年の日韓大会1度のみ。広州恒大でAFCチャンピオンズリーグ(ACL)制覇など成功を収めたリッピ監督は、代表チームでもアジアに旋風を巻き起こすことができるだろうか。
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