本田圭佑【写真:Getty Images】
日本代表は12日、W杯アジア最終予選のサウジアラビア戦(15日)に向けて練習を行った。
本田圭佑は前日のオマーン戦後に、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督から「リズムが足りない」と苦言を呈されたことに対し「ギャップは感じている」と述べ、納得していない様子だった。
しかし、所属クラブでの環境の変化には理解できる部分があるようだ。ミランでベンチを温める日々が続き、昨季に比べて出場機会は激減している本田は「自分の中で外される理由は納得できるものがある」と語る。
それはなぜか。さらに本田は続けた。
「自分の中では成果を残せなかった。それはカカにおいても、フェルナンド・トーレスも、(ステファン・)エル・シャーラウィにおいてもそう。いろんな名選手があの困難な時代で、何とかしようと、切り抜けてチーム一丸となってやったけど、誰しもがそれを乗り越えることができなかったということで、俺もその一人。 それで完全に若返るチーム編成になった段階で、俺が外されるのは理解できる。(リッカルド・)モントリーボもその風潮にあるし、一つの時代が終わった流れをすごく感じる」
今季のミランは若い選手たちが輝きを放ってセリエAで3位につけている。中盤では18歳のマヌエル・ロカテッリがポジションを確立し、右ウィングでは22歳のスソが不動の存在へと成長した。21歳のエムバイェ・ニアンやマリオ・パシャリッチも徐々に存在感を増している。
そんな中で本田は「自分がミランにしがみついているわけじゃない、誤解して欲しくない」と強調する。日本代表では長年主力として先陣を切ってチームが進むべき道を切り開いてきた自負があるものの、ミランではそううまく事が運ばなかったようだ。
イタリアの現地メディアは1月に開く冬の移籍市場で本田がミランを退団するのではないかと報じている。移籍先としてスペイン、イングランド、中国など様々な国が候補に挙げられており、自らの立場を言明したことでさらにその流れは加速するかもしれない。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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