機能不全に陥った新布陣。指揮官は心身の準備不足を指摘
“CL後遺症”に悩まされた。2016年10月22日のブンデスリーガ第8節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでインゴルシュタットと戦った。リスボンでスポルティングCPとのチャンピオンズリーグ(CL)の試合をしてから、4日後のことだ。
前半のドルトムントは中盤がダイヤモンド型の[4-4-2]でスタートする。香川真司がトップ下に入り、オーバメヤンとラモスが2トップを組む。左SHにはデンベレ、右SHにカストロ、ボランチにヴァイグル。そしてDFラインは左SBパク・チュホ、左CBバルトラ、右CBギンター、右SBピシュチェク、GKにバイデンフェラーだ。監督トーマス・トゥヘルが公式戦で中盤がダイヤモンド型の[4-4-2]を採用するのは、今季初めてのことになる。
しかし前半、この[4-4-2]はまるで機能しなかった。トップ下の香川はデ・オリベイラのマークに合い、バイタルエリアでなかなかボールを受けることができなかった。代わりに少し下がり目の位置でボールを受けたが、効果的な攻撃に繋げることはできなかった。もっとも、パフォーマンスが停滞したのは香川だけではない。ドルトムントは全体がチグハグで、チームとしてのミスが目立った。6分と24分には直接FKからゴール前で合わせられ、どちらも同じような形で失点を重ねてしまう。
試合後にトゥヘルは「我々はブンデスリーガをプレーする準備ができていなかった」と語った。特に前半を「我々にはブンデスリーガの公式戦をプレーするためのいかなる緊張感も準備もなかった」と振り返る。