スペイン代表のジェラール・ピケ【写真:Getty Images】
バルセロナ所属のスペイン代表DFジェラール・ピケは、2018年のロシアW杯を最後に代表チームから引退する意思を表明した。スペインサッカー連盟(RFEF)が9日に明らかにしている。
スペイン代表は現地時間9日に、アウェイでW杯欧州予選のアルバニア戦を戦った。2-0の勝利を収めたこの試合後に、ピケは2年後に代表を去る意思を明らかにした。
代表引退を決断するきっかけとなったのは、代表ユニフォームの“袖“を巡る騒動だった。スペイン代表がこの日着用した白のアウェイ用ユニフォームは、半袖の袖口の部分に国旗の色である赤と黄色のラインがあしらわれているが、ピケの着ていたユニフォームの袖は白一色。カタルーニャ独立に賛同の意思を示しているピケが、何らかの意図を持ってラインの部分をカットしたのではないかと一部ファンの間で騒ぎとなったようだ。
実際には、ピケのユニフォームは長袖のモデルをカットしたものであり、もともとその部分に国旗カラーのラインは入っていなかった。いつも長袖のユニフォームでプレーしているピケだが、この日準備されたユニフォームの袖がやや短かったようで、快適にプレーするためカットしたとのことだ。試合後にRFEFが騒動への回答として声明を出している。
だがこの一件は、以前から代表引退を考えていたというピケへの最後のひと押しとなった。試合後には、「ここ(代表チーム)に来たいという思いを失わされた。ロシア(W杯)後にはまだ31歳だが、そこでやめることにする」と代表引退の意思を表明している。
カタルーニャの独立支持や、バルサの宿敵であるレアル・マドリーへの挑発などを巡って批判を受け続けてきたピケは、「興奮して言っているわけではない。以前から考えていたことだ」と主張。だが、「今日の袖のことは、グラスを満たす最後の一滴になった」と決断の理由を述べている。
ピケは2009年にスペイン代表にデビューし、これまで84試合に出場。2010年W杯やEURO2012の優勝に貢献してきた。ロシア大会を目指すスペインは、9日のアルバニア戦に2-0の勝利を収め、3試合を終えてグループ首位に立っている。
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