清武弘嗣【写真:Getty Images】
日本代表は8日、オーストラリアのメルボルンに到着。W杯アジア最終予選・オーストラリア代表戦に向け、練習を行った。
6日のイラク代表戦はトップ下で躍動した清武弘嗣。先制点をアシストするなど結果を残したが、攻撃が単調になったとも感じており、満足はしていない。
「もっとボールを触ってリズムを作っていいところもあったし、縦に急ぎすぎているところもあった。そこはまだ考えながらやっている段階」
縦に速い攻撃はヴァイッド・ハリルホジッチ監督が選手たちに求めていることだ。イラク戦の1点目は中盤でのボール奪取から一気にゴールを陥れた形で「あれが理想の得点だとは思う」と清武も認める。それでも「ああいう形が毎回できるわけではない。その時にボールを落ち着かせて、自分たちがボールを保持しながら攻めていくことが、これから大事になってくる」と話した。
『一発背後』を狙うだけのシーンが多いため、「(相手を)焦らして焦らして、その後に背後っていうのはあるとは思う」と自身の見解を述べた。確かに、攻撃が一本調子になっては相手に対応されてしまう。日本らしい細かいパスから攻め手を探りつつ、チャンスの場面では最短距離でゴールに向かうような臨機応変さが必要になる。
グループ最強と言われるオーストラリアについては「いい選手はもちろんいる」としながらも「一人ひとりの能力を見れば絶対、日本代表の方が高いと思う」と、クオリティでは劣っていないという考えを示した。
さらに、フィジカルの強いオーストラリアとの戦い方について、清武はこう話す。
「デュエルももちろん必要ですけど、デュエルを避けるというか、かわすというか。たくさん考えながらやるゲームかなと思う」
球際など局面のファイトは間違いなくあり、そこで負けてはいけない。だが、ボールを早く動かし相手の強い当たりを回避しながらゲームを進めることも求められる。相手から逃げるのではなく、より賢く戦わなければならないということだ。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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