清武の前に立ちふさがるサミル・ナスリ
代表戦による中断以来、清武弘嗣はセビージャが戦った最近の試合で出場機会を得ることができていない。火曜日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージ第2節、オリンピック・リヨン戦もまた同じだった。招集メンバーには含められた日本代表MFがだが、今回もベンチから試合を見守り続けることになった。
清武は、セビージャやリーガエスパニョーラに適した選手ではないのだろうか? サンパオリに好まれていないのだろうか? 適応に問題があるのだろうか? そのいずれでもない。セビージャでの彼の前進を阻んでいる一人の選手がいる。サミル・ナスリである。
本来の姿を取り戻すべく、買い取りオプション無しの期限付き移籍の形で今季セビージャに加入したフランス人MFは、アルゼンチン人指揮官のシステムに力強く割って入った。プレミアリーグで再評価され、何よりグアルディオラ監督の評価を得るためにトップレベルの輝きを取り戻す必要があったナスリは、ここ最近のプレーを通して上質な選手であることを改めて証明している。サンパオリ監督の推進する激しく熱情的で攻撃的なサッカーを実現できていなかったセビージャを先導する力を持った選手だ。
セビージャでのCL初出場となったリヨン戦では、彼の存在がチームのプレーを楽にする役割を果たし、後半の戦いぶりは今シーズン最高のものとなった。招集メンバーと先発に復帰したベン・イェデルが監督からの叱咤激励に応え、後半立ち上がりにこの試合の唯一のゴールを奪ってみせた。