ユルゲン・クロップ監督【写真:Getty Images】
リバプールのユルゲン・クロップ監督が英『スカイ・スポーツ』の人気番組「マンデーナイト・フットボール」にゲスト出演し、現在のチーム状況や課題について赤裸々に語った。
昨年10月にリバプールの監督に就任して以降、チームは徐々にかつてのような強さを取り戻しつつある。実際、クロップ監督就任以降の攻撃におけるデータは目覚しいものがある。
番組内では獲得したゴール数「71」、平均ボール支配率「58.8%」、1試合あたりのタックル数「22.4回」、1試合あたりのスプリント数「559回」が全チーム中No.1であることが判明した。攻守においてアグレッシブなスタイルが体現されたデータと言えるだろう。
一方で、失点数「49」は全チーム中11番目に多く、セットプレーから許したゴール数「15」は上から3番目の多さ。さらにクリーンシートの試合もわずか「8」と守備に課題を抱えていることも明かされている。
これを受けたクロップ監督は「我々はボールを支配するチーム。ほとんどの時間ボールを保持する。私は常に『この強度でプレーできるのか?』と選手たちに問いかけ続けている。多くの試合でボールを持てることはわかっているし、ほとんどの試合でもっと持てたと思う」と分析し、自分たちが正しい道を進んでいると強調した。
高いボール支配率で試合の主導権を握り、ボールを失えば即座に強度の高いプレッシングをかけて奪いかえすサッカーを今後も突き詰めていくつもりのようだ。
そして、データで浮き彫りになった守備の課題はそれほど問題視していない。クロップ監督は「もっと練習しなければいけないね。許したゴール数は非常に多いし、セットプレーからの15失点というのは良くない」と認めながら「今季最大の問題ではない」と述べた。
「セットプレーからの失点のほとんどは私が指揮し始めたばかりの頃のものだ。私がリバプールに来た時、セットプレー時の守備フォーメーションなどいくつかのことを変えなければならなかった。そして常に対戦相手がセットプレーのスペシャリストたちだった。ウェストブロムウィッチやクリスタル・パレス、ウェストハムのようなね。彼らは信じられないくらい強かったよ」
これこそクロップ監督が守備を問題視しない理由だという。今季のリバプールはリーグ戦6試合を終えて16得点9失点となっている。それほど課題が改善されているとは言えないが、自慢の攻撃的スタイルで久々のリーグタイトル獲得を狙う。
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