本田のベンチ外表記は単なるミス
アルテミオ・フランキに到着し、Twitterの情報を確認すると、ミランの公式アカウントが出したフィオレンティーナ戦のベンチ入りメンバーに本田圭佑の名前がなかった。
クラブ広報を捕まえて、本田のベンチ外措置は故障なのか戦術上の選択なのか、ということを聞いた。「面白い質問だな。本田の名前はあるじゃないか」と言って配られたばかりのメンバー表を見せる。でもTwitter上には表記されていないとスマホを見せたところ、「本当だ。これは単純にうちのミスだ」と言い、広報は早速電話をかけて担当者に訂正を求めていた。
Twitter上の情報が先に伝達してしまい、「本田はついに戦力外か」と日本のネット上で情報が出回っていたとも耳にした。邪推を働かせて情報を流した方が人目は引くし面白いのかもしれないが、今回は単にそれだけの話だったということは念のためお伝えしておきたい。
もっとも試合では、本田にアップの機会は訪れず出場時間もなかった。忍耐は続く。
さてそのミランだが、フィオレンティーナとはスコアレスドローで決着。過去2年フランキでは負け続け、年間順位でも上を行かれて力関係は変わっていただけに悪くない結果と言えるだろう。
もっともこの結果は、ヨシップ・イリチッチのPK失敗やジャンルイジ・ドンナルンマの好セーブに助けられた部分はある。またボール支配率が40%を割ったため、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は試合後の監督記者会見やTV中継で「攻撃的サッカーを目指すあなたやミランの哲学には不本意ではないのか」という質問にさらされていた。
ただ、前方から激しいプレスで追い込んでくるフィオレンティーナ相手にボール保持は難しい。調子自体も良く「開始から60分間は昨季の好調時と似た雰囲気だった」とパウロ・ソウザ監督も語っていた。そんなアグレッシブな彼らを抑えながら、この日のミランはゴール前に引きこもるだけでなくチャンスを作れていた。