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香川真司 8年前

香川に訪れた耐える時。“戦術マニア”の指揮官が生んだ予想外のライバル

ブンデスリーガ第4節、アウェイでヴォルフスブルクを5-1で下したドルトムント。香川真司は出場しなかったが、思わぬライバルが出現した。“戦術マニア”トゥヘル監督だからこその台頭かもしれない。(取材・文:本田千尋【ヴォルフスブルク】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

めまぐるしく布陣変更したBVB

ブンデス第4節ルトムントフォーメーション
ボルシア・ドルトムント基本フォーメーション

 意外なライバルが台頭した。2016年9月20日のブンデスリーガ第4節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでVfLヴォルフスブルクと戦った。

 ヴォルフスブルク戦を、ドルトムントは[4-1-4-1]でスタートする。

【GK】ビュルキ
【DF】右SBピシュチェク、右CBソクラティス、左CBバルトラ、左SBシュメルツァー
【MF】ボランチにバイグル、右SHプリシッチ、左SHデンベレ、右インサイドハーフにゲッツェ、左インサイドハーフにゲレイロ
【FW】オーバメヤン

 香川真司はベンチスタートとなった。

 2試合連続の6-0で、ドルトムントは波に乗った。4分、早くも先制に成功する。バイグルのラストパスにゲレイロが抜け出して、ゴールを決める。1-0。12分にバルトラが負傷で交代するアクシデントはあったが、ドルトムントがチームとしてブレることはない。16分にはオーバメヤンが追加点を決める。2-0。ベンチで試合を見ていた香川は「スタートが良かった」と振り返る。

 ヴォルフスブルクは、ゴメスやゲルハルトといった新戦力の融合に上手くいっていないようだ。ゴメスは動きが重く、ターゲットマンとして機能しない。ボールを頭で落としても味方と合わず、また、GKと1対1を迎えた36分の場面など決定機をモノにすることができない。

 後半に入るとドルトムントは、布陣を左右非対称の変則的な[4-4-2]に変更する。4バックは少し右にスライドする。バイグルとゲッツェとカストロがDFラインの前でトライアングルを形成。オーバメヤンとデンベレが2トップを組む。デンベレは左に右にと自由にポジションを移す。そして左に入ったゲレイロは上下に移動し、DFラインに吸収されて5バックを形成することもある。

 しかし布陣変更による混乱もあってか、53分、ディダビに1点を返されてしまう。2-1。それでも波に乗るドルトムントの自信が揺らぐことはない。58分にゲレイロ、カストロと繋いで、最後はデンベレが決めきる。3-1。

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