力の落ちる相手に白星必須の初戦
初戦で勝利を。2016年9月14日、ボルシア・ドルトムントはアウェイで欧州チャンピオンズリーグの初戦を迎える。対戦相手はポーランドの首都ワルシャワを本拠地とするレギア・ワルシャワだ。
2季ぶりに参戦する欧州最高峰の舞台で、初戦の相手がレギア・ワルシャワであるのは、幸運とも言えるだろう。昨季ポーランド王者は、グループFで同居したレアル・マドリー、スポルティング・リスボンと比べると、どうしても力は落ちる。
移籍市場専門サイト『トランスファーマークト』でチームの規模を表す合計市場価値を比べると、ドルトムントの「339.5ミリオン・ユーロ」に対して、レギアは「30.45ミリオン」。10分の1以下だ。他方で、レアルは「769.3ミリオン」、スポルティングは「179ミリオン」。単純な数字上の比較だが、レギアはグループFで4番目のポジションにいる。『キッカー』誌は「完全なアウトサイダー」と位置付けた。
レギアのアルバニア人監督ベスニク・ハシは、テンポが良くインテンシティの高い攻撃サッカーを嗜好する。ワンタッチのパス回しを好み、ロングボールは好まない。
中盤には「6番」を置かず、3人の「8番」を並べようとする。王者らしいサッカーと言えるだろう。しかし今季のレギアは、国内リーグ「エクストラクラサ」で現在13位と低迷中。かつ中盤のキー・マンであるポーランド代表ミハル・パズダンは負傷でドルトムント戦に出場できない。
レギアのチーム状況は、主力が抜けて新戦力が多数加わり、新しいチームを構築中のドルトムントにとって助かる部分もあるだろう。もし初戦の相手がアウェイでレアルだったら、シーズンの行方を左右する深刻なダメージを負う可能性もある。
0-1で敗れた10日のライプツィヒ戦で上手くいかなかったビルドアップなどの課題に取り組みながら、勝利を収めたい。連敗を避けるのはもちろんのことだが、初戦の勝利で流れに乗っていきたい。