W杯予選初戦はベラルーシ相手にドロー
9月の国際マッチデーから欧州でも2018年のW杯予選がスタートした。その第一戦となるフランス-ベラルーシ戦は0-0のドローに終わった。この夏、自国開催のEUROでは決勝戦でポルトガルに敗れて準優勝という悔しい思いをしたフランス。その彼らにとって再起が賭かったW杯予選。その初戦でのこの鈍い結果に、いくつかの不安要素が浮き彫りになった。
今回の2戦に向けてのメンバー招集では、ハムストリングを痛めている主将で第1GKのウーゴ・ロリスが欠場したほか、EUROで最終メンバーから外れたFWケヴィン・ガメイロや、19歳の新星、ドルトムント所属のFWデンベレを呼ぶなど、いくつか変化が見られた。
だがキーポイントは、これまで長らく代表を支えてきた両サイドバック、バカリ・サニャとパトリス・エヴラを外したことだった。サニャは33歳、エヴラは35歳。18年の本戦時にはさらに2歳を重ねる彼らのポジションは、モナコの右SBシディベ(24)とPSGの左SBクルザワ(24)に委ねられた。
悔恨のEURO決勝後最初の試合は、9月1日のイタリアとの親善試合だった。この試合では、EUROで見せ場のなかったマルシャルが先制点。そしてジルー、クルザワが追加点をあげて3-1で勝利を収めた。
その良い雰囲気を引き継いで臨んだベラルーシ戦だったが、こちらは彼らにとってはまったく予想外のゴールレスドロー。試合全体を通して65%のボールポゼッション、シュート数20のうち半数が枠内と(ベラルーシのシュート数は枠外に2本のみ!)、数字上では圧倒していながら、相手GKゴルブノフのファインセーブにも阻まれて、固い守備網を破ることはできなかった。
ゴルブノフの好セーブを絶賛したデシャン監督は、「イタリア戦ではチャンス4本のうち3本をゴールにつなげることができた。しかしこの試合では、とくに後半戦に数多くのチャンスを作ったが決めきれなかった」と決定力のなさを悔やんだ。ただ、「後半のプレー内容はスピード感や動きもあり、良い出来だった。もちろんさらに改良の余地はあるが……」と、内容については評価できる点も言い添えた。