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原口、定位置奪取へ決意新たに「欲は常にある。チャレンジしなければ」

text by 編集部 photo by Dan Orlowitz

原口元気
原口元気【写真:ダン・オロウィッツ】

【日本 2-0 タイ 2018年ロシアW杯アジア最終予選】

 日本代表は6日、アウェイでロシアW杯アジア最終予選のタイ戦に臨み、2-0で勝利を収めた。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下ではボランチで起用されることの多かった原口元気は、UAE戦に先発した清武弘嗣に代わって左サイドMFで出場した。そして先制ゴールを奪う活躍を見せて日本の勝利に貢献している。

 2日前から言い渡されていた先発起用に見事応えてみせた原口は「僕は左サイドでやりたいと思っていたし、(ボランチと左)どちらでもできる準備はしていました。結果を残すだけだし、さらに言えばチームが勝つだけだと思っていたので、自分のアピールよりもチームが勝つことだけ考えてやっていました」と自らのプレーを振り返った。

 その言葉通り、試合中は攻撃だけでなく守備でも獅子奮迅のプレーを見せた。ボールを奪われればすぐに切り替えて奪い返しに走り、味方のカバーも積極的に行う。まさに体を張った貢献で自らの価値を証明した試合となった。

「変な話、久しぶりに左サイドで使ってもらって、このチャンスを逃したらもうないだろうなと思っていましたし、覚悟を持ってやりました。監督には何度も、あそこで出たらゴールと言われていたので、一番わかりやすい結果が出たのはよかった」

 そして、これまでのように本職ではない中盤の中央だけでなく左サイドの選手としてハリルホジッチ監督から信頼を示されたことで、原口の中に新たな決意が生まれている。

「欲は常にあるので、もっともっとという気持ちでやっていますけど、さらにもう1回、ここでポジションを掴みにいきたい気持ちがより強くなりましたし、チャレンジしていきたい」

 これまで日本代表の左サイドでプレーしてきた清武弘嗣や宇佐美貴史らと自分の特徴が違うことを理解しており、それもポジティブに捉えている。もちろん求められる役割や課題も原口の中でしっかりと消化されている。

「(本田圭佑や香川真司の世代には)1試合よかったからといって追いついたわけではなくて、何度も何度もこういう活躍を繰り返して、やっと彼らに追いつけると思う。僕らは彼らを超えることにチャレンジしていかないといけない」

 力強い口調で日本代表への思いを語る原口からは充実ぶりがにじみ出ていた。次世代の中心となるべきアタッカーは、自らの進歩を日々実感しながら高みへと突き進む。

(取材:元川悦子【バンコク】)

【了】

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