サンプドリアへの残留を決断したFWアントニオ・カッサーノ【写真:Getty Images】
サンプドリアからの退団が囁かれていた元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノだが、結局残留の意志を貫いたようだ。31日に伊メディア『ラディオCRC』が報じている。
クラブから冷遇されているカッサーノだが、サンプドリアに残りたいという意志は非常に強いようだ。最早クラブのプロジェクトの一員として考慮されていないにもかかわらず、クラブに残りたい一心で最後に提示したパレルモからのオファーも断っている。
そのことについてサンプドリアのマッシモ・フェレーロ会長は、「オファーを受け取ったあらゆる移籍先を断った。私にはその意味が全く分からないが、6月には別のクラブを見つけるか、或いは引退することになるかもしれないね」と最早お手上げ状態であることを告げた。
さらに同会長は、「彼は私に対して酷い態度をとった。これが教訓として彼の役に立つべきだ」といつものようにカッサーノを激しく責めると、「サッカーでは感謝の気持ちなんてオプショナルだ。金のことだけを考え、くだらない争いをするものだ」と続けている。
「カッサーノは1人でトレーニングをする決意をし、犠牲になることに決めた。その理由は分からない。彼は優秀な人間だが、誰かが彼に間違った助言をしたようだ」
「それに優秀な選手だよ。彼には誰も文句が言えない才能がある。それならなぜプレーをしに行かないんだ? まるでサンプドリアに恨みがあるかのような態度だけど、チームを愛する者はこんなことはしない」
先日には公式サイトからも顔写真を削除され、倉庫係用の更衣室を使用させられているカッサーノ。残留を決めたとはいえ、状況の改善は難しそうだ。
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