首位ギャンガンを率いる元PSG監督
リーグ1が開幕して早くも第3節を消化した。現時点で首位に立っているのはギャンガンだ。あまり馴染みのない名前かもしれない。実際、これまでもリーグ2に所属していたシーズンの方が多いクラブだ。リーグ1での最高位は7位。しかしフランス杯では毎年なかなか善戦していて、この10年間で2009年と2014年の2度優勝している。しかも2009年はリーグ2所属チームとしての優勝だからすごい。
ちなみに2度とも決勝戦の相手はレンヌだった。ギャンガンとレンヌはともにフランス北西部ブルターニュ地方のクラブ。ブルターニュ地方はイギリスの影響を強く受けていて(イギリスの正式名称、グレート・ブリテンの、“ブリテン”をフランス語読みしたのがブルターニュ)、サッカー熱も高いから、両者による決勝戦ではスタッド・ド・フランスは超満員になり、熱烈な応援合戦が繰り広げられる。
今季ギャンガンを率いるのは、アントワーヌ・コンブアレ監督。PSGが現在のようにギャラクシー化して、“ブランド”監督を採用するようになる前の最後の指揮官だ。
カタールのお偉方には「器じゃない」という烙印を押されてしまったが、フランス国内では経験豊富な指揮官の一人と評価され、テレビのサッカー番組にコメンテーターとして登場することも多い。
顔つきは気難しそうだが、案外人懐こくて話しかけやすい「おっちゃん」タイプ。ゴルフ好きで知られ、ロラン・ブラン監督とは特に親密なゴルフ仲間でもある。