開幕戦のような活躍は見られず
リーガエスパニョーラ第2節ビジャレアル戦は、セビージャを追いかける記者にとって素晴らしい物語を記す題材にはならなかった。いや、並の題材にもなりはしないだろう。
ホルヘ・サンパオリ率いるチームは、危険な場所でのボールロストや終盤の疲労などいくつもの欠点を露呈し、サイクロンのようだった開幕節エスパニョール戦(6-4)のパフォーマンスは見る影もなかった。
一方でビジャレアルは、チャンピオンズリーグ(CL)・プレーオフ敗退という傷を負いながらも、この試合では勝利を得るに値した。が、アレシャンドレ・パトが前半で負傷。ロベルト・ソルダードが長期離脱を強いられる状況で、新指揮官フラン・エスクリバはつくづく運がないようだ。
セビージャがリーガで最後にアウェイ戦勝利を飾ったのは、2015年5月23日。その日にマラガを3-2で下して以降、アウェイ戦勝利数のメーターは0から一切動いていない。今季、監督がウナイ・エメリからホルヘ・サンパオリに代わったが、その初戦を終えてもメーターの針が1を指すことはなく、それどころか失望が希望を上回った。
エスパニョール戦で示した攻撃への鋼鉄の意思とインテンシティーはビジャレアル戦で失われてしまったのだ。セビージャの攻撃の鍵を握る清武弘嗣とフランコ・バスケスはビジャレアルにプレッシングという手錠をかけられ、動きを制限されたまま後半途中にピッチから下がっている。日本人MFに関しては、中盤の底でボールを受け取り、攻撃を組み立てる際にパスミスを繰り返していた。