ディエゴ・マラドーナ氏【写真:Getty Images】
アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナ氏が、盗難パスポートを所持していたとしてアルゼンチンからの出国を禁じられたようだ。29日付のアルゼンチン紙『クラリン』を含む複数のメディアが報じている。
マラドーナ氏は、ブエノスアイレス郊外にあるエセイサ国際空港からドバイへ戻ろうとしていた。同氏がチェックインをするためにパスポートを提示すると、盗難パスポートであることが判明。それにより出国を禁じられている。
当初何が起きたかが良く分からなかったマラドーナ氏は、電話で同氏の弁護士に状況を説明。そこで、誰かの罠にはめられたという感覚が徐々に膨れ上がって行き、この状況に政治が関与している考えに行き着いたようだ。
マラドーナ氏は、「誰にも私の人生を決めさせはしないよ。15年間私は好き放題して来たんだ。私がすることに誰からも指図は受けない」と返答。そして、「盗難届を出すなんてばかばかしい。政治家によって仕組まれたこの偽装工作について調べるよう私の弁護士に頼んでおいた」と告げている。
マラドーナ氏によれば、これはアルゼンチン大統領マウリシオ・マクリ氏の関係者からの「仕返し」だという。同氏は先日、マクリ大統領に対して批判的な発言をしたようだ。一方でマラドーナ氏の弁護士は、この可能性を否定しながらも「とても奇妙な事件だ」と首をかしげていると報じられている。
【了】