ドルトムントと香川を襲った熱暑
2016年8月27日、ブンデスリーガの新シーズンが開幕した。ボルシア・ドルトムントは、ホームにFSVマインツ05を迎えた。
試合後、香川真司は言葉を振り絞った。
「本当に今日は日本でもなかなか感じられないような暑さだったので、体力的にキツかったです」
マインツ戦を、ドルトムントは[4-2-3-1]でスタートする。
【GK】ビュルキ、
【DF】右SBパスラック、右CBソクラティス、左CBバルトラ、左SBシュメルツァー、
【MF】2ボランチにローデとカストロ、右SHデンベレ、左SHシュールレ、トップ下に香川真司、
【FW】オーバメヤン
22日に行われたDFBポカールのトリアー戦に続いて、香川真司はトップ下で先発出場。GKビュルキを除いて、トリアー戦のメンバーで開幕戦に臨んだ。
香川は「焦らずにやることだけ意識」してゲームに臨んだのだという。ドルトムントはチームとして、開幕戦で勢いを持ってやりたいところもあった。しかしマインツは、規律が取れたハードワークを惜しまないチームだ。そして何よりこの日、ジグナル・イドゥナ・パルクは、熱暑にあえいだ。BVBの公式HPの発表によると気温は35度だった。
香川は繰り返す。
「この暑さは、ちょっとなかなか、夜じゃないんでね、やっぱりキツかったです」
フットボールでは、勝敗の行方を左右する不確定要素が数多く存在する。天候も、その内の1つだ。いつもの欧州の気候とは違う不慣れな暑さは、体力と集中の消耗度を早める。それは素早い攻守の切り替えを妨げることになる。日中の猛暑は、BVBの高度なトランジション・サッカーの”隠れた天敵”だったと言えるのかもしれない。
そういった意味では、前半の半ばも過ぎる前に、オーバメヤンがゴールを決めたことで、ドルトムントは勝利をグッとたぐり寄せたと言えるだろう。17分、左サイドのシュールレからのクロスを、オーバメヤンがファーで頭で合わせた。1-0。